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韓国

末政実緒 | 世界一を目指して

バイクトライアルの世界選手権で優勝。その後マウンテンバイクのダウンヒルにチャレンジ。国内、アジアのタイトルの他、2001年にはジュニア世界選手権で優勝、脚光をあびて以来UCIワールドカップにもフル転戦。トップライダーとして常に注目されています。
このコーナーでは末政選手のレポートでダウンヒル・レースシーンを追いかけます。




2010 ACC アジア選手権( 韓国・チェチョン 20100926-29)

今年は、韓国での開催となったアジア選手権。2000年タイで行われた同大会に優勝してからの連覇がかかっています。末政実緒(兵庫/Team FUNFANCY/INTENSE)選手のレポートをどうぞ。

***末政実緒 レースレポート***
大会名:The 16th Asian Mountain Bike Championships
開催地:韓国・チェチョン
開催日:2010年9月26-29日
順位:1位
使用バイク:INTENSE 951

2010年のアジア選手権大会は韓国のチェチョンで開催されました。
韓国でのアジア選手権は2001年振り。前回はムジュリゾートというスキー場での開催でしたが、今回はスキー場ではなく首都ソウルから2時間ほどのチェチョンという所の里山での開催ですが、会場はMTBパークとなっていて、韓国でのMTBブームがうかがえました。

ダウンヒルコースは約1.8km。お隣の国と言う事もあって日本の里山トレイルと同じ雰囲気の山でした。
小さい山ですが斜度はきつく、ゴロゴロと石が転がっている路面、スピードが出るコースですがコース幅が狭いので一歩間違えば崖に落ちそうになったり、岩に足下を取られそうでスタートからゴールまで油断出来ないコースでした。
スタート地点まではみかん畑にあるようなモノレールで上がるのですが、スタート地点まで30分かかりその乗り物が戻ってくるのに30分かかり、積み込みなども時間がかかり一日目の練習は1人2本のみでした。
2日目シーディングラン前の練習も2本、レース日の練習も2本のみと合計で6本の練習とアジア戦らしい感じでした。

<シーディングラン>
4本のみの試走でシーディングランが始まりました。
決勝の為にもある程度ペースを上げて、どんな感じか確かめながら走る事にしました。
砂地にゴロゴロとした石が転がる路面は、スピードが出るほど滑りやすくブレーキをかけても止まりづらく、コーナーがスピードが出過ぎたまま進入してしまう事が多く、中間のコーナーで木にぶつかりそうになり、なんとか必死に曲がろうとしたのですが、曲がりながら左手が木に当たりそこが運悪くちょうど7月スイスのワールドカップで痛めた所でした。ハンドルが握りにくくなってしまいましたが、手からハンドルが離れないよう気を付けながらゴール。幸いそれほどタイムには影響はなかったようで、シーディングは1位で終えました。

1. SUEMASA Mio
2. DEEKABALLES Vipavee
3. IIZUKA Tomoko

<決勝>
今回ナショナルチームにはマッサーの方が同行していて、前日に痛めた手にテーピングなどをして頂いたおかげで、決勝も安心して集中する事が出来ました。
コースは前日以上に石が浮き滑りやすい状態になっていたので、シーディングランでのペースやタイム差等を参考にして少し余裕を持って確実に走る事にしました。
タイムを稼げそうな漕ぎのセクションは全力で漕ぎ、コーナーでは進入でオーバースピードにならないように、スピードをコントロールしながら確実に。
ゴールまで大きなミスもなく1位ゴールし、通算10回目8連覇を果たしました。

1. SUEMASA Mio
2. DEEKABALLES Vipavee
3. PRADUPYARD Ausanee


毎年アジア選手権と言えば、ワールドカップや日本のレースでは考えられない出来事やハプニングが起こる事が多いですが、今回も搬送や計測などトラブルやハプニングがあり限られた練習回数でのレースとなりましたが、こういった出来事が多いアジア選手権でどんな状況でも対応出来る応用力、精神力が身につけられているように思いました。
まだ国内のレースの方がレベルが高いとはいえ、昔に比べるとだいぶアジアも成長しコースやライダーも成長しているなと今回感じました。
世界を目指すライダーとして、アジアではまだまだ一番であり続けられるよう、これからも精進してもっともっと成長していきたいと思います。
次は、ついにシーズン最後を飾るジャパンシリーズ最終戦瀬女大会(10月9日)です。
シーズン最後、気持ち良い終わり方が出来る様気を抜かず頑張りたいと思います。

アジア選手権応援ありがとうございました!

Team FUNFANCY/INTENSE
末政実緒

FUNFANCY
RINGOROAD
OAKLEY
FOX Racing Shox
ALEXRIMS
SDG
REV5



大会サイト
末政実緒さんのホームページ

山本幸平|今週もレースを走ってきました!

ジュニア時代から頭角を現し、全日本選手権U23、3連覇などを経て、2008年には北京オリンピック日本代表となった、山本幸平(やまもと こうへい)選手は、2012年ロンドン・オリンピックに向けて活動中。今年もフランスを中心に、各地大会に参戦しています。
このコーナーでは山本選手のレポートを中心に、レースシーンを追いかけます。



2010 ACC マウンテンバイク・アジア選手権大会 韓国・チェチョン20100928
今回は、年一回あります、各大陸ごとの選手権。今年のアジアは韓国での開催となりました。山本選手のレースレポートをどうぞ。


Photo by ACC

■今回のレースは、僕にとってUCIポイントを少しでも多く獲得する事が大切なレースでした。世界選手権が終わってから、限られた期間しかなかったのでコンディションを作る事が難しかったのですが、気持ちと経験で今回の遠征も、もの凄く勉強になった数日間となりました。
レース&コースは、1周6KMを4周回で争い、初めは急なアップダウンの連続で進んで行き中盤の区間はインナーローに入ってしまうくらいの急な斜度が続くクライマー向きのコース、そして、下りはびっくりな直線下り。約20分くらいを上り基調で進んできて、この下りには参った。回復時間が短くて、面白くない下り。そして、下ってからは、アウターで踏んでいく平坦区間を走り、スタートゴール地点へ戻ってくる。1周が約24分で回る長めのコースだった。

展開は、スタートは久しぶりに失敗をしてしまった。加速が出来ずに集団に囲まれてしまったが、経験がある為、焦らず進めていって、半周するころには先頭集団になり2番手で進めていく、カザフスタン、僕、セイヤ、2位だった中国人。登りの終わり区間でセイヤが先頭に立ち、僕が2番手、下りを終えると自然と2人パックで走って、協力体制へ入る。
余裕を持って2人で進めて行き、日本にとって有利な展開へ持っていく、そこに2周目に入ってから中国人が追いついてきた。が、なにも焦る必要は無い。こちらは2人居るし対応できる力を持っていた。2周目の後半で、少し先頭を走っていると後方と差がある事を確認出来た為に、ペースアップ。元々3周目からレースを動かせようと決めていたのでベストなタイミングだった。ここで単独で行こうと思ってペースを上げて走るが、意外と差が出来なかった。走れて居ないのは分かっていたが、切れ味無い走りに焦りを少し感じた。唯一、2位になった中国人が着いてきて、追いついてきた。呼吸は荒いが、しっかりと身体を使えていて、マウンテンバイクは進んでいた。彼は登りが僕よりも、今日は速いと感じていたので、何としても前では登らせたくなかったので、抜かれないように注意をして進ませていった。が、登りきり手前で前に行かれてしまい、もの凄く辛かったが、ここで離させると負けだと思い、ここは、頑張った。このレースで一番追い込んだ所だった。そして、一緒に下りを走って行く、下りでは、今日は僕の方が速いと感じることが出来た。

そして、ラストラップへ、ここで、彼がアタックをかけてきた。参った。ここでは、僕の身体は反応してくれなかった、今のコンディションでは対応仕切れていない、悔しかった、このときに、感じた気持ちは、今後のレースで生かしていく。
で、差が開いたのだが、そこから僕も踏み続けた事もあり、思っていたよりも差が開かないままゴールへ進んでいった。下り終わってコーチから言われた40秒差。が、何故か負けたととは思えなかった、だから必死で走り続けていた、すると、ビックリする光景が飛び込んできた。ラスト500mのフィードゾーン地点の前に彼が居たのだ。見ると、後輪がパンクしているのだ。信じられない光景だったが、僕は、彼の横を通過していった、疲れとかは、何も無い。吹っ飛んだ。
こんなにも幸運があるとは・・・。怖いよ。でも、勝ちは勝ち。レースだからね。
僕自身もビックリしたまま、後は、ゆっくりと走ってゴールラインをバイクを担いで通過した!!

今回もまた、沢山の事を学べた。コンディションの悪い中で、どうレースをするのか。
取り組む姿勢は、どうなのか。すべてを吸収できる心を持って過ごしていこうと思っております。
11月のアジア大会までには、しっかりと練習できる時間がある為、広州では、自分自身でも納得の行くレース内容で勝って日本に金メダルを持って帰って来たいと思う。



The 16th Asian Mountain Bike Championships (KOR) 20100926-29
クロスカントリー(男子エリート)

Pos UCI Nom Prénom Nat Team Time
1 JPN19850820 YAMAMOTO Kohei JPN 1:37:37
2 CHN19890626 WANG Zhen CHN 1:38:22
3 CHN19840401 DUAN Zhiqiang CHN 1:38:41


バイク:ANCHOR XHM9 RS
フォーク:ROCKSHOX SID World Cup
ハンドル:Ritchey Super logic Carbon Low Rizer
ステム:OnebyESU ジェントル ステム 120mm 
シートポスト:OnebyESU ムンク シートポスト ブラック
ホイル:Shimano WH-M975
シューズ:Shimano SH-M310SE
ペダル:Shimano PD-M970
サングラス:Adidas Adivista
ヘルメット: OGK MOSTRO VIGOR
サプリメント:レース前 BCAAタブ10粒 Feタブ 2粒 Caタブ 2粒 SAVASウォーター, レース時 SAVASウォーター,レース後 SAVASアクアホエイプロテイン(アセロラ味)



アジア競技連合サイト(リザルトなど)
山本幸平
チームブリヂストン・アンカー 北海道出身 1985生まれ 2010全日本チャンピオン(男子エリート・クロスカントリー)

韓国で行われているアジア選手権。ダウンヒルに引き続き9月29日に行われたクロスカントリーでは、山本幸平(北海道)が昨年のマレーシアに続き優勝した。女子は中国のレンが優勝。片山梨絵(神奈川)が2位にはいりました。


クロスカントリーコース

クロスカントリー
男子エリート
1 Kohei YAMAMOTO JPN 1:37:37
2 Zhen WANG CHN 1:38:22
3 Zhiqiang DUAN CHN 1:38:41
4 Seiya HIRANO JPN 1:39:25
11 Yu TAKENOUCHI JPN 1:45:19
18 Kyosuke TAKEI JPN 1:53:21

女子エリート
1 Chengyuan REN CHN 1:22:11
2 Rie KATAYAMA JPN 1:25:25
3 Qinglan SHI CHN 1:27:03
6 Yukari NAKAGOME JPN 1:38:35

男子ジュニア
1 Soon Woo KWON KOR 1:18:02
2 Nam Woo GOO KOR 1:19:08
3 Vadim GALEYEV KAZ 1:20:32
9 Idomu YAMAMOTO JPN 1:29:27

女子ジュニア
1 Yue BAI CHN 1:00:00
2 Da-Jeong YOO KOR 1:03:17
3 Dinh Thi Nu QUYNH VIE 1:09:02
6 Manami IWADE JPN 1:17:22

韓国ジェチョンで開催中の「アジア大陸選手権」。9月28日にはダウンヒルが行われ、日本代表の末政実緒(兵庫)が連覇。男子では井手川直樹(埼玉)が3位に入りました。
29日にはクロスカントリーが行われます。


男子の表彰(Photo by Asian Cycling Confederation)

ダウンヒル

女子エリート
1 SUEMASA Mio JPN19830401 Japan 03:26.602
2 DEEKABALLES Vipavee THA19910731 Thailand 03:39.469
3 PRADUPYARD Ausanee THA19840424 Thailand 03:47.680
5 IIZUKA Tomoko JPN19790522 Japan 04:08.011

男子エリート
1 LEE Chang Yong KOR19850501 Korea 03:01.01
2 KANG Seok Hyun KOR19900913 Korea 03:07.60
3 IDEGAWA Naoki JPN19800422 Japan 03:13.71
5 NAGATA Junya JPN19880813 Japan 03:18.33


ダウンヒルコース

警視庁の自転車安全利用五則です。 ルールを守って正しく乗りましょう!! bicycle_B3jpg用